> トップページ − 4. ヨガ − (2) ストレス関連疾患に対するヨガの有用性に関するエビデンス
1)ストレス対策としての学校カリキュラムへの導入
(1)健康な学生、学校教育
番号 | 年 | 対象疾患 | 著者 | タイトル | 日本語タイトル | 推奨度 | 有用性 | 有害事象 | 医療経済性 | ドロップアウト | 特記事項 |
1 | 2012 | 小学4、5年生女児 | White LS. | Reducing stress in school-age girls through mindful yoga. J Pediatr Health Care 2012;26:45-56. | マインドフルヨガによる女子児童のストレス軽減 | 10歳前後の女児に対して、ストレス対策としてマインドフルヨーガを行なうことは(4)勧めない。 | 毎週1時間+H、8週のプログラムヨーガを練習した者の方がコントロール群より、より多くの自覚ストレスを報告した。 | (言及なし) | (言及なし) | (言及なし) | ヨーガをした方がむしろ自覚ストレスが増加するという、大人でのヨーガの効果とは相反する結果となっている。 |
2 | 2013 | 小学6年生 | Hagins, M. | A randomized controlled trial on the effects of yoga on stress reactivity in 6th grade student. Evid Based Complement Alternat Med 2013;2013 | 6年生の生徒におけるヨーガがストレス反応性に及ぼす影響に関するRCT | 小学6年生のストレス軽減法としてヨーガを(4)勧めない。 | 1回50分、週に3回、15週のプログラム。計算ストレスによるストレス反応性を改善せず。 | なし | (言及なし) | なし | 動機づけが問題。ヨーガ群の生徒はコントロール群(体育をする)をうらやましがっていた。 |
3 | 2012 | 高校生 | Khalsa, SBS. | Evaluation of the mental health benefits of yoga in a secondary school: a preliminary randomized controlled trial.J Behav Health Serv Res 39, 80-80. | 高校におけるヨーガのメンタルヘルスでの有益性の評価:予備的RCT | 高校の授業で、メンタルヘルス向上のためにヨーガを行なうことを(2)条件付きで勧める。 | 1回30-40分、週に2-3回、11週のプログラム。ヨーガは通常の体育と比較して怒りの制御や疲労感や無気力の改善に有効であり、精神的回復力に優れる。 | (言及なし) | (言及なし) | 74名中4名(5%) | ドロップアウト群は継続群よりも、より強いストレスを感じていた(PSS, 20.6 vs 17.3)。宗教上の理由も。 |
4 | 2012 | 高校生 | Noggle, JJ | Benefits of yoga for psychosocial well-being in a US high school curriculum: a preliminary randomized controlled trial. J Dev Behav Pediatr 33,193-201. | アメリカの高校カリキュラムにおける心理社会的well-beingに対するヨーガの有用性:予備的RCT | 精神的健康度を向上させるために、高校の授業でヨーガを行なうことを(2)条件付きで勧める。 | 1回30-40分、週に2-3回、10週のプログラム。ヨーガプログラムは通常の体育よりも精神的な改善効果が高い。高校のカリキュラムとして実行可能性がある。 | Valsalva網膜症の既往がある学生1名が倒立のポーズ後に一時的に片目の視力喪失。 | (言及なし) | 37名中1名(3%) | Valsalva網膜症では、あらゆる倒立の姿勢は避けるべき。あらかじめ指導者は病名と行なってはならないポーズについて知っておくべきだろう。 |